20210625 【WORKSHOP】7/4「身体を知るシリーズ」予約受付中

2021年度より、金沢アートグミにて「身体を知るシリーズ」が始動します。

人が生活をする中で、仕草や振る舞いを作り出すのは自分自身の身体です。

生活以外でも、アートを鑑賞をするための移動や、鑑賞体験そのもの、また作品を作る時にも、

身体はそこにあって、自分を制限/拡張してくるのです。

本ワークショップを通じ、自らの身体、そして他者の身体に気付く場と時間が生まれていきます。

シリーズは全6回。各日程の詳しい内容については、随時本サイトでご案内します。

会場:金沢アートグミ

ご予約:info@artgummi.comまで、 ①参加希望の回②お名前③電話番号を明記の上お申し込み下さい。 ※先着順

主催:ソコニダンス by KURUMI NAKAMURA 共催:金沢アートグミ

Join New Workshop “Learn Our Bodies” Series

In fiscal 2021, SOKONIDANCE starts the new workshop series “Learn Our Bodies” at Kanazawa Art Gummi.

In our daily lives it is our bodies that make/create a movement or an attitude.

Bodies do matter when it comes to an art as well, by enjoying artworks itself or on the way for that place,

and actually working on a piece-they are there with you, restricting or expanding what you do.

Through this workshop we hope to share a place and time to rediscover our own body and also others’.

More information about 6 different workshops will be shared on the website soon.

To participate please send an e-mail to Kanazawa Art Gummi(info@artgummi.com) with your name, phone number and the date.

Please notice that booking will be closed as soon as it reaches the capacity.

Information in Japanese is also available here.

Organized by SOKONIDANCE by KURUMI NAKAMURA/Co-organized by Kanazawa Art Gummi


【REPORT】6/19(土)「私とタイ古式マッサージ」

身体を知るシリーズ、第三弾は松田百世さんからタイ古式マッサージを学びました。

松田さんはダンサーであり、出張形式でタイ古式マッサージ「百タイ」を行うボディセラピストでもあります。

心身の調子がよくない状態が続いていた時期にタイ古式マッサージと出会い、自分でも学ぼうとタイ北部のチェンマイの学校に通われたそうです。チェンマイと首都バンコクでは時間の流れ方が全然違って感じられるようで、チェンマイのゆったりした時間、自然の豊かさがとても好きで自分に合っていたとのこと。そんな環境に身を浸していたからこその、身体の実感や記憶に基づいたお話を聞くことができました。

タイ医学の治療法の一つであるタイ古式マッサージですが、今回学んだ「チェンマイ式」は手や足(!)など体全体を使ってマッサージをするのが特徴で「二人でするヨガ」とも言われるそうです。松田さん自身、初めてタイ古式マッサージを受けたときの、人が人に触れるという感触の安心感をとてもよく覚えているといいます。

いろいろなかたちでハーブを取り入れるのも特徴ですが、今回もマッサージでよく使われるこぶみかんとレモングラスのお茶を頂き、自然に由来する香りに包まれることですでにリラックスが始まってるのだな~と実感しました。触れられている部分に限らず、全身、全感覚を開いて受け止めることが大切なのですね。

木の振動を骨や筋肉に伝わせる「トークセン」

タイ医学を含む東洋医学では、患部に直接アプローチするというよりはもっと広い視野で身体を捉えるため、全身に流れるエネルギーライン「セン」の流れを促すことを意識してマッサージをするそうです。これまで痛みや張りなど違和感のある場所に焦点を絞ってほぐしたりたたいたりしていたのですが、そこだけに原因があるわけではないのですね・・・。身体を構成するエネルギー「風・水・火・土」のバランスを保つこと、さらにその身体の外側にある宇宙エネルギーも意識しながら、それぞれのエネルギーがめぐる・行き交うようなイメージを持つことで、何か不調に気がつけたり、その原因に想像力を働かせたりできるようになりたいと思いました。

「『今』の自分に意識を向ける」「今の自分の身体と心に向き合う」時間にできれば、という言葉の通り、外に向かって「みせる」「表現する」ときとはまた違って内へ内へと矢印を向けることができる体験となりました。どこか調子が悪いときに初めて取り入れるのではなく、普段からいい状態を保てるように身体をよりよく理解しようとすることから、タイ古式マッサージの実践が始まっている・・と思うと、もっと身近に感じられそうです。(ソコニダンス広報・O)

次回は7月4日(日)、Otnk with emmaのお三方と「みえる音、きこえる色」をテーマにお届けします。

ご参加お待ちしています!


【REPORT】5/22(土)23(日)「詩を踊る」

「身体を知るシリーズ」第二弾、「詩を踊る」が終了しました。

金沢舞踏館の松本拓也さんによる、詩の中の言葉からイメージを膨らませて踊りをつくるという試み。と聞くだけではそこで何が起こるのか、想像が難しそうなので参加者の一人として当日の様子をここに書いてみます。(ソコニダンス広報・O)

詩もダンスも、関心はありつつそこまで身近というわけではないのに、何がどうなって参加しようと思ったのか?と実は当日まで思っていたのですが、ワークショップのねらいに「身体のわからなさを知る」とあり、そのわからなさ知りたすぎる、となったのが大きいように思います。

最初は舞踏の基礎である「歩行」を学びました。「舞踏」の「歩行」、なんとなくああいう感じ、とすら思い描けないようなことができるものでしょうか。それが、頭は追いついてなくとも身体はなんとか動こうとするようだとわかったのが一つ目の発見でした。頭の上に水銀を張った盆をのせているように、後ろから髪を引っ張られているように、花の香りに引き寄せられるように、内臓を虫に食い尽くされているように、10センチが300キロのように、額に第三の目があるように……

ダンスは感覚や直感といった非言語的な要素で構成されているようにみえて、分解してみるといかに「言葉にできる」ものなのか、何度でも驚いてしまうのですが、いざ実践する立場になってそのすごさを一層思い知りました。身体で表現する人から出てくる言葉の慎重さとそれゆえの嘘がなさへの合点が深まりました。

舞踏の動きを少しは実践できるように(わかるとまでいかなくても)なってきたころ、ついに一行は詩と対面しました。詩人・大手拓次(1887~1934)の「金属の耳」「白い狼」「藍色の蟇(ひき=ひきがえる)」という3篇です。松本さんが読み上げるのを聞いたり何往復も目で追ったりしながら、今初めて受け取った言葉の連なりを体内に取り込もうと各自がしばし静かにもがいていました(私だけかもしれませんが……)。内臓に汗かく心地でした。みんな外面ではじっとしていても内面はめまぐるしく動き回っていたことが想像できます。傍目に動いてみえるときだけが踊ってるわけではないとつくづく実感しました。

そうして一つの詩の中から一語、一文に焦点を定めていき、それを身体を通して表出させることを試みました。3篇のメインのモチーフがそれぞれ「耳」「狼」「ひきがえる」だったので、そのイメージを目指して書かれていることもいないこともひたすら想像をめぐらせつつ、といってもここでも何のとっかかりも持ち合わせない言葉ばかりなので(金糸のぬいはく、鳩のにこ毛、藍色の蟇の黄色い息……)一語一語に爪を立てるようにしてしがみついて……それこそ第三の目で像を念写するように……身体の反応を呼ぶには何かとても具体的なイメージが必要というかそれにすがるしかないという自分の無力さを感じましたがどんなに未知の指令を受けてもやはり身体は動こうとしてくれるのですね(身体、信用できる……)。

一人ずつ、みんなの前で自分発の動きを実践してみると、同じ言葉でもそれを受け取る身体が違うと出てくるものはこんなにも違い、その身体からしか出てこない動きがあるという、当たり前のようでただ生活しているだけではなかなか実感しようのないことをここでも思い知りました。

詩もダンスも、向き合うには身も心もそれ相応の構えがなければ、と思っていましたが、わからないと言って遠ざけてしまいそうなことほど、松本さんがおっしゃっていたとおり「頭だけではなく身体を使って思考」してみるといいのだなと学びました。頭が諦めそうなときこそ身体にもっと頼ってみたらいいのかもしれません。身体が考える現場である限りは、ダンスをする人としない人の間にどこまで線が引けるものなのか?これからも考え続けたくなるワークショップでした。

次回は6月19日(土)、タイ古式マッサージを通して「身体を知る」回です。ご参加お待ちしています。


【REPORT】4/29(木祝)カラダであそぼう

今年度より新たにスタートした、「身体を知るシリーズ」の第一弾が無事終了しました。

今回の対象は親子のペア。講師の横谷理香さんによるいろんな遊びの提案に、ご参加いただいた親子ペアは頭と身体をフル稼働してパワフルに動いていました。

金沢アートグミにはアート作品の展示が行われている期間の方が多いため、今回のようなまったく展示作品がないフラットな空間はある意味贅沢な環境とも感じられました。

広くて天井が高い空間と親子の身体がそこにあれば、どんなエネルギッシュな動きが生まれてもOK!気分爽快、そして心がまあるく温かくなる1時間でした。

次回は5月、金沢舞踏館の松本拓也さんを講師にお迎えして「詩を踊る」をお送りします。どうぞお楽しみに。対象は高校生以上となっております。

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